京都の伝統的な日本画風のイラスト。紅葉の鞍馬山で、牛若丸(源義経)と天狗たちが描かれている。

TRAINING IN KYOTO

稽古内容

京都の戸隠流忍法の稽古では、自然な動き、間合い、平衡、相手や地形への適応を結びます。忍法体術を通して、観察・判断・身を守る動き・不要な動作を止めることを身体で確かめます。基本、武器、屋外での学習は、参加者の経験に応じた具体的な成長のために行い、演武だけにとどまらない理解を目指します。

稽古の目的

自然に動き、現実に適応する

一つの技を固定した答えとして覚えるのではなく、構え・間合い・体捌き・崩しをつなぎ、状況に応じて変化できる身体を育てます。

参加者の経験、季節、天候、地面の状態に合わせ、安全を優先して内容を調整します。基本を繰り返しながら、素手と武器、屋内と屋外、形と応用の間にある共通原理を理解します。

京都の忍法体術の稽古で、二人の稽古者が対人練習を行い、一人が後方へ身体を傾けている。
京都の自然の中で行う忍法体術の稽古で、相手の動きに応じて身体を適応させる対人練習。

基本の身体運用

基本動作・構え・体捌き

01
畳の上で片脚を軸に前方への蹴りを実演するジェローム・パイエット。

基本動作

呼吸、姿勢、体軸、重心移動を整え、無理なく動ける身体を準備します。

道場で片脚を軸に行う、前方への蹴りの実演。

02
神護寺の石段前で一文字の構えをとる稽古者。前の腕を伸ばし、両膝を曲げている。

構え

一文字・平・十文字・飛鳥などを通じ、守りと移動が途切れない位置を学びます。

神護寺の石段前でとる一文字の構え。

03
大木の前で行う二人の稽古。一人が木刀の下へ頭を下げ、手鉤を装着した手を上げている。

体捌き

攻撃線から外れ、角度と位置を変えながら、次の動きへ自然につなげます。

大木のそばで、相手の木刀の下へ身体を低くする対人稽古。

04
大木の前で、低く構えた稽古者が相手の木刀に向き合っている。

間合い

相手の武器、速度、意図を読み、攻撃が届く距離と時間を判断します。

一人が低く構え、木刀との間合いを確かめる対人稽古。

05
一人が前方へかがみ、後ろの相手が手鉤を装着した両手を上げている。

崩し

力で押さず、姿勢、方向、タイミングを利用して相手の均衡を変えます。

大木の前で、一人が前方へ身体を傾ける対人稽古。

06
京都の自然の中で行う戸隠流忍法の受身型(Ukemi Gata)。地面への受身と回転動作の稽古風景。

受身型 · 受身と回転動作

受身型(うけみがた)は、前方・後方・側方への受身や回転動作を通じて、身体操作、柔軟性、体捌きを養う基本技法です。さまざまな地形での転倒時に身体への衝撃を和らげ、安全に動く能力を高めます。

攻防の原理

打撃・投げ・関節技

打撃

拳、手、肘、脚などを用い、力任せではなく距離、角度、体軸を一致させます。受け流しと当身を分離せず、次の位置へ移るために用います。

投げ

相手の重心と動きを感じ、崩しから自然に投げへつなげます。地面の状態と安全を確認し、段階的に学びます。

関節技

手首、肘、肩などの構造を理解し、過剰な力を使わず制御します。形だけでなく、相手の抵抗や方向の変化へ適応します。

移動の忍技

忍歩・飛び・登攀

忍歩

音、姿勢、視線、足裏の感覚を整え、地形に応じて静かに安全に移動します。

飛び・体変術

跳躍や回転を見せる技にせず、障害や攻撃を避け、位置を変えるための移動として学びます。

登攀・昇天の術

木や傾斜など周囲の環境を理解し、無理をせず身体を守る方法として段階的に修練します。

桜の森で登攀の身体運用を学ぶ戸隠流忍法稽古
戸隠流忍法の伝統武器:刀・半棒・棒・手裏剣・距跋渉毛

武器術

刀・半棒・棒・手裏剣

刀
畳の上で稽古用の刀を使う二人と、その様子を見守る一人。

刀・無刀捕

刃筋、間合い、抜き、受け流しを学び、素手で武器に向き合う際の位置と判断を磨きます。

道場で、一人が見守る中で行う稽古用の刀を使った対人稽古。

半
鞍馬で足を開き、身体の前で半棒を水平に持つ稽古者。

半棒術

短い棒の扱いを通じ、打撃、崩し、関節の制御を一つの流れとして理解します。

鞍馬で半棒を水平に持つ構え。

棒
屋外で行う二人の稽古。一人が長い棒を頭上で斜めに構えている。

棒術

長い武器が生む距離を活かし、身体全体で方向と力を伝える方法を学びます。

木々に囲まれた場所で行う、長い棒を使った対人稽古。

手
黒い稽古着の前で、四つの刃先を持つセンバン手裏剣を手にする稽古者の手元。

手裏剣術

安全管理を徹底し、姿勢、距離、集中、放つ瞬間の一致を修練します。

道具の紹介:手に持った四方に刃先のあるセンバン手裏剣。

秘
道場で、鎖の付いた木製の稽古用武器を使う二人の稽古者。

忍者八法秘剣術

戸隠流の武器と身体操作を結び、武器が変わっても失われない原理を探究します。

鎖の付いた木製の稽古用武器を使う対人稽古。

応
道場で腕を接触させて稽古する二人。ナイフとセンバン手裏剣が写っている。

武器への適応

武器の形に囚われず、攻撃線、間合い、角度を読み、危険から離れる判断を優先します。

ナイフとセンバン手裏剣が写る、腕のコントロールを伴う対人稽古。

基本八法骨指基本三法捕手基本五法三心五行の型忍法体術無刀捕鎖分銅手鉤鉤縄忍者八門

自然に適応する

観察・身体操作・実践的な稽古

自然の中で行う戸隠流忍法の稽古は、観察力、身体の安定、適応力を養います。変化する地形や予測できない攻撃に対して、動きを調整し、自分の身を守る力を育てます。

湿った森の地面に露出した木の根と苔むした石を描いたイメージ。

地形を読む

地面の状態を感じ取り、足運びを調整し、自然の地形で安定した姿勢を保ちます。

大木と岩の間に続く道と森の奥行きを描いたイメージ。

空間を読む

距離、障害物、周囲の動きを観察し、状況に適した位置を選びます。

赤や橙の紅葉に囲まれた森の道を描いたイメージ。

変化を受け入れる

環境や状況の変化に応じて、自然に動きを調整します。

樹木と森の山々に囲まれた湖畔を描いたイメージ。

自然を尊重する

周囲の自然環境を大切にし、敬意と注意を持って稽古に取り組みます。

観察し、適応し、的確に判断して行動する。これらの原則は、自然の中での稽古と忍法体術の基礎を結びつけます。

一部のイメージ画像はAIを使用して制作されています。

忍法体術:身体・原理・判断を結ぶ

屋外の木のそばで、前傾する稽古者の姿勢を相手が制御している。
木のそばで行う二人の稽古。

忍法体術は、身体の使い方(体術)、忍びに関わる技術や技能(忍術)、その応用を導く原理や知識(忍法)を結びます。これらの用語は流派や著者によって用法が異なるため、ここでは学習のための手がかりとして用い、歴史上の厳密な分類とは区別します。

構え(Kamae)、間合い(Maai)、体捌き(Tai Sabaki)、崩し(Kuzushi)は、姿勢・知覚・判断を一体として働かせます。稽古では、相手に合わせて強さを調整し、崩れを認め、不要な動きを止め、無理に押さず距離を取ることを学びます。

自制は、状況に応じた節度ある行動に表れます。何もしないことではなく、安全と相手への敬意を保ちながら、適切な選択をするためのものです。

この考察は、樋口清之監修のもとでまとめられた初見良昭著『戦国忍法図鑑』の読解にも基づきます。対人稽古の例は当道場の現代の指導を示すものであり、それだけで中世の任務を再現するものではありません。

次の一歩

実際の稽古に参加する

武道経験のない方も、姿勢・呼吸・受身・歩法から段階的に学びます。

稽古に参加する